胸腔鏡下による左心耳切除・肺静脈隔離術(ウルフ大塚手術)とは
胸腔鏡下による左心耳切除・肺静脈隔離術(ウルフ大塚手術)とは心房細動に対する新しい低侵襲アプローチです。
このような症状でお困りではありませんか?
- 出血などで抗凝固療法が困難
- 抗凝固療法を行っていたのに脳梗塞を発症した
- 高齢で薬を飲み忘れる
- カテーテルアブレーションを行なったが再発した
- 心房細動は臨床診療で遭遇するもっとも 一般的な不整脈であり、脳卒中、心筋梗塞,心不全などの心血管有害事象の危険因子です。
- 心房細動の発生のトリガーの約90%が肺静脈周囲に存在します。心房細動を有する患者において左心耳が血栓形成の好発部位であり、心房細動患者の脳塞栓の原因の90%が左心耳内血栓とされています。
- 2018年の不整脈非薬物治療ガイドラインにおいて脳梗塞予防のための左心耳閉鎖手術がClass Ilaで推奨されています。
胸腔鏡下による左心耳切除・肺静脈隔離術の特徴
胸腔鏡下による左心耳切除・肺静脈隔離術の特徴は?
- 患者さんの負担が少ない - 胸腔鏡で傷も小さく人工心肺などは使用しません
- 脳梗塞の予防効果が高い - 確実に左心耳を閉鎖します
- 抗凝固療法を中止できます – 出血でお困りの患者さんに効果的です
- マーシャル静脈を一括隔離できますので再発への効果が報告されています
脳梗塞の予防効果の高い手術です。抗凝固が難しい慢性心房細動の患者さんがおられましたら是非当院をご受診下さい。
岡村記念病院 心臓血管外科部長 三和 千里
このように閉鎖します。