診療科・部署紹介

放射線科

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放射線科では、心臓循環器分野に特化した機器、装置を数多く管理しています。

技師写真

早期発見への取り組み

放射線科の特徴的な取り組みとして、冠動脈疾患の早期発見を目的とした冠動脈造影CT検査の当日解析を実施しています。
冠動脈造影CT検査では、無症状から軽度の症例に対するスクリーニングや治療後の冠動脈疾患に対するフォローアップとして撮影を実施することで、病変の有無を検査当日に明らかにし、迅速に担当医師と連携することで治療を要する新規病変に対して速やかに更なる検査や治療へ繋げる事を可能とします。
高い信頼性を維持し、迅速な診断情報の提供を行うため、放射線技師一同一丸となって冠動脈画像の再構築や病変の疑いのある箇所の明示など包括的な読影補助業務を行っています。
2020年にはCT装置を最新の装置に更新し、GE社のRevolution CTを導入いたしました。この装置を用いた撮影では1回転につき256列、16cm分の撮影を0.28秒で行う事が可能となり、心臓全体を一度の短時間の撮影でとらえることが可能になりました。この性能によって心拍の影響が小さく、かつ被ばく線量の少ない冠動脈撮影を実現しています。

当院におけるCT検査の実績

2021年末までの累計

総検査数 約43,000例
その内、心臓造影検査数 約16,500例

2021年の通算

総検査数 3,577例
その内、心臓造影検査数 1,587例

安心・安全な医療への取り組み

当院では、アンギオ装置を用いた循環器疾患に対する検査および治療を積極的に行っています。2019年には3室目となる血管造影室を含む増築棟が竣工しました。増築棟の血管造影室では主に心筋焼灼術やペースメーカー植込術などの不整脈関連の手技を実施しています。
また、従来の血管造影室2室は狭心症や心筋梗塞など、虚血性心疾患に特化した治療をすることが可能となり、救急車による救急搬送や院内での急変時など、緊急時の対応をより柔軟に行うことができる体制が整いました。
血管造影室でのカテーテルを用いた検査・治療は医師や看護師、臨床工学技士、放射線技師などを含めた多くの職種が携わるチーム医療です。職種間での連携を緊密にし、より優れた医療を提供できるよう精励しています。
また、被ばく線量の低減に関する取り組みを積極的に行っており、2019年12月には被ばく線量低減推進施設の認定を受けることができました。
患者様の被ばくを低減することはもちろんですが、医師や看護師の被ばく線量が近年問題になっており、法規改正により水晶体の被ばく線量の基準は大幅に厳格化しております。チーム医療における放射線技師の役割として、患者様の被ばくはもちろん、放射線従事者(医師、看護師、コメディカル)に対しても包括的な被ばく線量の管理も積極的に行っています。

当院における血管造影室の検査・治療実績

2021年の通算

総手技数 2,384例
その内、冠動脈造影検査 1,135例
その内、冠動脈治療 792例
その内、不整脈治療 315例

働きやすい環境作りへの取り組み

患者様に安全に安心して検査を受検頂くため、多くの医療機器を取り扱う放射線科では、技師業務の短時間ローテーションを採用しています。一般撮影、CT撮影、冠動脈CT解析、血管造影(アンギオ)業務従事など、技師業務すべてを1~2時間の時間交代制でローテーションする業務体制を構築しています。技師の放射線被ばくに伴う健康や身体への負担の軽減を考慮したうえで、網羅的に院内の業務状況に意識を向けることが出来るよう配慮したワークフローとなっています。科内での連携はもちろん、院内の他部署との連携も意識し、最高のチーム医療を目指しています。

モダリティ(医療機器)紹介

CT装置

CT:Computed TomographyとはX線を被写体に照射し、透過したX線を対向する検出器で測定、被写体でのX線吸収差をコンピューターで解析、再構成する断層撮影です。
冠動脈CT撮影の際、以前は10心拍程度の安定した心拍が必須要素でしたが、検出器の多列化と撮影時間の短縮により高心拍や不整脈症例に対しても1心拍の撮影で検査を完結させることができます。それにより以前より懸念されていた冠動脈のモーションアーチファクトを抑えた連続性のある画像が得られます。
また検出器幅を活かした4D撮影(連続的な撮影)により、心臓の弁の動きや大動脈ステントグラフト留置後のエンドリーク評価など臓器の動態把握も可能です。

Revolution CT(GE社製) 台数:1台

血管造影装置

血管造影装置とは、カテーテルと呼ばれる細い管を目的の血管や臓器まで挿入し造影剤を注入して血管の状態を観察する装置です。この装置で血管の状態を確認しながらバルーンやステントなどを用いて狭窄している部位の治療も行います。
操作室で撮影条件の設定やリファレンス画像の作成、フィルタリング、カテ記録入力を行います。また、撮影後の画像処理や解析装置を使用した狭窄率の計測も行っています。

  • 第1カテーテル室

    Allura Crality FD10(フィリップス製) 台数:1台
    (主に冠動脈に使用)

    Allura Crality FD10

  • 第2カテーテル室

    Alphenix INFX 8000V(キャノン製)台数:1台
    (主に冠動脈・下肢動脈に使用)

    INFX-8000V/JC

  • 第3カテーテル室

    Azurion 7 B12/12(フィリップス製) 台数:1台
    (主に心筋焼灼術やペースメーカー植込みなど不整脈関連に使用)

    Azurion 7 B12/12


  • OPE室

    Alphenix INFX 8000H(キャノン製)台数:1台
    (主に手術(ステントグラフト、EVAR・TEVAR、TAVI等に使用)

  • OPE室
  • OPE室操作室

その他

  • 一般撮影装置 DFH-153Ⅱ(HITACHI製) 台数:1台
  • ポータブル装置 MOBIRETT XP Hybrid (SIEMENS製) 台数1台
  • 画像読み取り装置(FPD) CS-7 Aero DR(コニカ製) 台数2台
  • 外科用イメージ装置 OEC 9900 Elite Cアーム(GE製) 台数1台
  • Web画像参照システム
    Doctor PACS(ドクターネット製) ライセンス:30台
    G-navi(Good man製) ライセンス:30台