OPSを術後疼痛の評価に使用できないだろうか? という質問をよく受けます。
現在のOPSそのままの形では使用できないのですが、OPS5を「薬剤追加」などに修正すれば、使用可能であることがわかりました。OPSによる開心術後の痛みの評価について2019年日本循環器学会で発表しました。
また痛みの自己評価に使用できることも確認しております。現在の病気が快方に向かっているのか、逆に悪化しているのかを、OPSで数値化することにより、明確な判断ができるようになります。
例えば頸椎ヘルニアの患者さんに、「首は痛みますか?」という主治医の問いかけに対しては、いままでは「痛いです」としか答えようがなく、主治医は鎮痛剤を増やそうという判断になっていたところが、
OPSを使用すれば
「先週はOPS3でしたが、昨日よりOPS2となり、夜もなんとか眠れるようになりました。」と主治医の先生に伝えることができます。これなら、鎮痛剤はそろそろやめようかなという判断になるかもしれません。
また痛みのある患者さんに毎日のOPSの値をカレンダーにつけてきてもらい、外来受診に持参させ、見せてもらうという使用方法も良いでしょう。
いままでOPS1~2程度であったものが、突然OPS4~5になった場合には感染の発症も疑われます。早期受診が必要となるかもしれません。