病気について

胸痛

胸痛の落とし穴すぐ治る軽い胸痛は心配ないか

胸が痛む病気は多くあります。心臓は勿論ですが、肺や食道が原因になったり、肋間神経痛、筋肉痛のこともあります。胸が痛い時どうされますか。痛みが強かったり、長く続いた時には多くの方は病院に受診されると思います。ところがすぐに治ってしまう胸痛の時は、ほとんどの方は医師に相談しないのではないでしょうか。今回は、胸痛を生じる代表的な心臓病「狭心症」を例にとって、すぐ治る軽い胸痛にどんな危険が潜んでいるかお話したいと思います。

狭心症とは心臓が締めつけられ狭く感じるためにつけられた病名です。どうしてそう感じるのでしょうか。その機序をお話しましょう。心臓は1分間に60・100回ほど収縮して全身に血液を送り出しています。心臓が収縮するためには、心筋に酸素を十分与えなければ、動けなくなってしまいます。心臓に酸素とエネルギーを送る血管を冠状動脈と言いますが、冠状動脈が何らかの理由で細くなってしまうと心臓に必要十分な血液が供給されなくなります。細くなる理由には2つあります。冠状動脈の痙箪によって細くなる場合と動脈硬化によって細くなる場合とがあります。血管の痙撃によって細くなる場合は、特徴があり、ストレスが溜まった時などに多く生じ、心臓に負担がかかっていない安静時や明け方に多く生じます。一方動脈硬化によって生じる狭心症は、運動している時や興奮した時に起こります。体を動かしている時は、心臓は全身に血液を多く送るため心臓は激しく動きます。当然、多く動けばそれに見合った酸素を必要とします。ところが冠状動脈が細くなっていると、心筋に十分な血液を送れず、酸素不足になり、胸痛や胸部圧迫感を引き起こします。しかし、体を動かすのをやめれば、心臓は多く動かなくてもよくなり、酸素不足は解消され、症状は消失します。階段や坂道を登ったり、すこし速く歩いたり、重い物を運んだりした時に「歳をとったのかな。」「運動不足で体力が落ちたのかな。」と考え、体を休める(安静)ことにより胸痛や胸部圧迫感が消失するため、「体力」や「歳」の所為と思い納得してしまいます。細くなった血管は、自然に拡がる確率は低いため、同じような運動をしますと繰り返し狭心発作を起こします。そのため、階段や坂を登るのを避けたりするようになり、狭心発作は生じなくなり、「歳をとった。」「運動不足で体力が落ちた。」とますます納得してしまいます。そして次に症状を認める時は、安静にしていても、胸痛を感じる時で、冠状動脈が閉塞したり、殆どつまりかけて、心臓がゆっくり動いているにも関わらず十分な血液が送れなくなった時です。これが、心筋梗塞やその一歩手前の不安定狭心症という状態で、酸素不足ではなく酸素が無いため心筋細胞が腐って全身に血液を駆出できなくなり生命の危機に曝されることになります。こうなりますとほとんどの方は病院へ来院されますが、多くの方は救急車のお世話になることになります。

心筋梗塞を起こされた方に話を聞くと、多くの方が心筋梗塞を起こす前から、すこし無理をすると胸痛や圧迫感があったと言われます。この段階で治療をすれば心筋梗塞を回避できたのです。

狭心症の治療は確立しています。薬も有効ですが、現在は細くなった血管を広げたり(経皮的冠動脈形成術)、手術をして細いところを迂回するバイパスを作ったり(大動脈一冠状動脈バイパス手術)することが比較的安全にできる時代です。詳細は病院のホールに掲示してありますので、ご覧になってください。

心筋梗塞になる前に治療することが大切です。すぐ治る胸痛や胸部圧迫感を感じられましたら、「体力」や「歳」の所為にせずご相談ください。

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